制服から部屋着に着替えてお昼ご飯を食べ終えると、お母さんが鞄を持って家を出ていった。
私はリビングのソファに寝っ転がりスマホを開いている。
お兄ちゃんと知世が話している声を聞きながら欠伸をした。
知世はよく家に来るが、それはお兄ちゃんがバイトのない日。
だとしても、よく家に通っているのでもはやうちに住み着いているようなもんだ。
知世の家は、私の家よりも学校から離れているらしい。私の家が学校の通り道だから来やすいのだろう。
一時期なんでよく来るんだろうと思っていたことはあったが、知世の様子を見た感じだと家庭の事情があるっぽくて突っ込まないようにしている。
はぁー、疲れた……眠……と思ってスマホの画面を閉じた時。
突然寝っ転がっている私の顔の上に影ができて。
「麗、明日から学校一緒に行くよな?」
「ち…っけえな……っ!!」
「おお、なにその反応」

