見せかけロマンチック




それにいち早く気づいた知世が、制止してきた。


「…ちょっと近い」

「そうですか?」

「離れろ」


王子様とは思えないわ。もはや別人だよお前。

私にとってはいつも通りの知世だけど、裕貴くんは怖がっちゃうんじゃ?
なんて思って裕貴くんを見ると、全くビビってなかった。


「…付き合ってるわけじゃないって聞きました。なら関係ないですよね」

「関係ある。俺と麗特別だから」

「っ、いいかげ……っ、ちょっと知世くん」


なんなんだよこれもうーーー!!!いい加減にして!!!

謎の睨み合いにそろそろ私のムズムズが限界突破しそう。
特別なんて言わないで…!!

とりあえず話の方向を変えようと、私は知世に向き直って口を開く。


「そ、それより、なんで知世くん私がここにいるってわかったの?」


そんな私の疑問に知世も裕貴くんも私を見て、とりあえず気を逸らせたと安心する。

……でもこんな問い、簡単な話だ。お兄ちゃんに聞いた以外答えはないんだから。