完璧じゃなくてもいいの?完璧だけを求められてるわけじゃないの?
少なくとも裕貴くんは……ちょっとおっちょこちょいでも可愛いって思ってくれるんだ。
さっきの私は自分に失望しすぎていた。
だって、忘れ物をする私は完璧じゃない。完璧じゃない私は天使様にはなれない。
でも……完璧じゃなくても、いいなら。
私に完璧や理想像を望まないところが、どこか知世と重なって見えてしまう。
だからといって、裕貴くんの前で素をさらけ出すことはないだろうけど。
「ありがとう、裕貴くん」
「え?いや…」
「でもやっぱり悪いから、今度なにかお礼させて」
嬉しくて笑ってそう言う。
おっちょこちょいで良くても、それでも二回助けてもらっちゃってるわけだから。
そういった意味を込めてそう言うと、裕貴くんは目を見開いてなにかを考え込んだ。
「あのさ、もしよかったらなんだけど」
「うん」
「今日の放課後、勉強しない?」

