「えっ、お兄ちゃん……っ」
「…やば、あれブチ切れてんな」
「え…、え…っ!?」
私と知世から離れて歩き出すお兄ちゃんの背中を呆然と見つめると。
知世の言葉に、やばい……っ!!と思う。
お兄ちゃんって、怒ると怖いんだよね!?
知世が言ってたの聞いただけで実際見るの初めてだけど……あれやばくない!?
「ど、どうしよ、お兄ちゃん止めないと」
「…いや、逆効果だよそれ。逃げるぞ」
「…っ、ちょ、知世…!…くん!!」
知世は焦る私の目を片手で隠すと、お兄ちゃんの姿を見せないようにしてきて。
もう片方の手で私の腕を引っ張って外に出ようと走り出した。
思わず呼び捨てで呼びそうになって、急いで付け足す。
私も知世も靴を履き替えて、そのまま学校の外に出た。
いつも三人で歩く道のりを知世と二人で歩く。
「…お兄ちゃん大丈夫かな」
「…はるじゃなくて、相手が心配だわ」
「そんなに怖いんだ……」

