するとお父さんとお母さんがウキウキ顔で私にこう言った。
「だから朱里、蒼木くんと思う存分デートしなさい」
「そうそう。結婚したら玉の輿だしね♡」
ええっ!?
玉の輿って……私、まだ中学生だよ!?
気が早すぎるっ……!
私はため息をついた。
それにしても――。
私はぼんやりとテレビ画面を見つめながら考えた。
蒼木先輩のおかげでお店も繁盛したし、バイトを雇う余裕もできたし、本当にありがたい。
でも私は特に蒼木先輩のボディーガードらしいことをなにもしてない。
ただ朝と放課後、一緒に帰っただけ。
なんだか悪いなあ……。
私ももっと、蒼木先輩の役に立ちたいのに。
私、どうやったらもっと蒼木先輩の役に立てるのかな。
「……あ、そうだ」
私は自分部屋に戻ると、急いで机の引き出しを開けた。
入っていたのは、墨とすずりと筆、そして二枚の古い小さな木の札。
私は筆に妖力をこめると、サラサラと木札に『厄除け』と書いた。
「できた……」
このお守りには、私の妖力がこめてある。
これで先輩が一人でいる時に妖怪に襲われても、力の弱い妖怪なら追い払えるはず。
こっちの綺麗に書けたほうを先輩にあげようっと。
私は二枚のうち上手に書けたほうを桜の模様のついた和紙で丁寧に包み、もう片方はハンカチに包んで自分の制服のスカートのポケットに入れた。
先輩、喜んでくれるかな?
「だから朱里、蒼木くんと思う存分デートしなさい」
「そうそう。結婚したら玉の輿だしね♡」
ええっ!?
玉の輿って……私、まだ中学生だよ!?
気が早すぎるっ……!
私はため息をついた。
それにしても――。
私はぼんやりとテレビ画面を見つめながら考えた。
蒼木先輩のおかげでお店も繁盛したし、バイトを雇う余裕もできたし、本当にありがたい。
でも私は特に蒼木先輩のボディーガードらしいことをなにもしてない。
ただ朝と放課後、一緒に帰っただけ。
なんだか悪いなあ……。
私ももっと、蒼木先輩の役に立ちたいのに。
私、どうやったらもっと蒼木先輩の役に立てるのかな。
「……あ、そうだ」
私は自分部屋に戻ると、急いで机の引き出しを開けた。
入っていたのは、墨とすずりと筆、そして二枚の古い小さな木の札。
私は筆に妖力をこめると、サラサラと木札に『厄除け』と書いた。
「できた……」
このお守りには、私の妖力がこめてある。
これで先輩が一人でいる時に妖怪に襲われても、力の弱い妖怪なら追い払えるはず。
こっちの綺麗に書けたほうを先輩にあげようっと。
私は二枚のうち上手に書けたほうを桜の模様のついた和紙で丁寧に包み、もう片方はハンカチに包んで自分の制服のスカートのポケットに入れた。
先輩、喜んでくれるかな?


