『まだ中学生なのに、商品開発にまでたずさわっているだなんてすごいですね』
『若者向けの商品なので、僕たちのような若者の意見を取り入れたほうがいいと思い、商品開発に参加しています』
『こちらのお店はよく来られるんですか?』
『ええ。味も美味しくて値段も手ごろですし、僕たちみたいな食べ盛りはここみたいな家庭的な料理がありがたいんですよね。カフェとかだと、どうしても物足りなくて、ご飯が食べたくなるというか』
『そうなんですね~』
私は口をあんぐりと開けながらテレビの画面を見つめた。
「な……なんか、こうやってテレビで取り上げられたらまたお客さんが増えそう。私もお店に出る日、増やさなきゃ」
私がポツリとつぶやくと、お父さんがリモコンを片手に振り返った。
「あ、そのことなんだけどね、朱里。実はバイトを雇うことにしたから朱里はもう働かなくていいよ」
「えっ、そうなの?」
「前までなかなかバイトの募集をかけても人が来なかったんだけど、蒼木くんや涼間くんが来るなら働きたいって高校生の女の子たちが応募してきてね。雇うことになったんだ」
そうなんだ……。
高校生にもあの二人のファンがいるだなんてびっくり。
テレビにも出てるし、まるで芸能人みたいだなあ。
私は急に蒼木先輩が遠い世界の住人のように感じて少し寂しくなった。
『若者向けの商品なので、僕たちのような若者の意見を取り入れたほうがいいと思い、商品開発に参加しています』
『こちらのお店はよく来られるんですか?』
『ええ。味も美味しくて値段も手ごろですし、僕たちみたいな食べ盛りはここみたいな家庭的な料理がありがたいんですよね。カフェとかだと、どうしても物足りなくて、ご飯が食べたくなるというか』
『そうなんですね~』
私は口をあんぐりと開けながらテレビの画面を見つめた。
「な……なんか、こうやってテレビで取り上げられたらまたお客さんが増えそう。私もお店に出る日、増やさなきゃ」
私がポツリとつぶやくと、お父さんがリモコンを片手に振り返った。
「あ、そのことなんだけどね、朱里。実はバイトを雇うことにしたから朱里はもう働かなくていいよ」
「えっ、そうなの?」
「前までなかなかバイトの募集をかけても人が来なかったんだけど、蒼木くんや涼間くんが来るなら働きたいって高校生の女の子たちが応募してきてね。雇うことになったんだ」
そうなんだ……。
高校生にもあの二人のファンがいるだなんてびっくり。
テレビにも出てるし、まるで芸能人みたいだなあ。
私は急に蒼木先輩が遠い世界の住人のように感じて少し寂しくなった。


