妖狐少女と御曹司~最強女子は御曹司くんのニセ彼女!?~


「もちろん俺のそばにいてくれるのなら、俺はあんたへの助力は惜しまない。実家のお店の経営が苦しいことも把握している。そういう部分でも蒼木グループとして援助してあげられるし、費やもろもろの費用も――」

 心のこもった熱弁をふるったつもりだったが――。

「か……考えさせてください」

 なぜだか彼女の顔はさえない。

 ひょっとして他に好きな男でもいるのだろうか。

 ひやひやして返事を待つ。

 だけれどその後、彼女は無事俺の告白にOKを出してくれた。

 良かった。無事に俺の思いが伝わったみたいだ。

 ……伝わったんだよな?

 なぜだか俺の胸には不安がよぎった。