私たちの学校の横には、川みたいに大きな用水路が流れてる。
川や池、沼みたいな水辺には、昔から妖怪が住みつきやすいって言われているし、なんだか気になる。
「よしっ……」
私は伊達メガネをポケットにしまうと、用水路のある方向に向かって走った。
妖狐の血を引く私は、妖怪や幽霊がいちいち見えちゃって困るから、普段はこのメガネをかけて妖力を抑えてるんだ。
やがて用水路のすぐわきに、顔は見えないけど同じ中学の男子生徒がうずくまっているのが見えた。
男子生徒の足には真っ黒な不気味な手がいくつも絡みついている。
「あんたたち、その子を放しなさいっ!」
私は制服の内ポケットからお札を取り出し、黒い手に投げつけた。
「グオオ……」
不気味な声を上げ、黒い手が川に引っこむ。
良かった……。
私がホッとしていると、ザバンと大きな音がして水面が揺れた。
「何!?」
「オオオオオオオオッ!」
現れたのは、私の背よりも大きな黒い手だった。
なにこれっ……!
川や池、沼みたいな水辺には、昔から妖怪が住みつきやすいって言われているし、なんだか気になる。
「よしっ……」
私は伊達メガネをポケットにしまうと、用水路のある方向に向かって走った。
妖狐の血を引く私は、妖怪や幽霊がいちいち見えちゃって困るから、普段はこのメガネをかけて妖力を抑えてるんだ。
やがて用水路のすぐわきに、顔は見えないけど同じ中学の男子生徒がうずくまっているのが見えた。
男子生徒の足には真っ黒な不気味な手がいくつも絡みついている。
「あんたたち、その子を放しなさいっ!」
私は制服の内ポケットからお札を取り出し、黒い手に投げつけた。
「グオオ……」
不気味な声を上げ、黒い手が川に引っこむ。
良かった……。
私がホッとしていると、ザバンと大きな音がして水面が揺れた。
「何!?」
「オオオオオオオオッ!」
現れたのは、私の背よりも大きな黒い手だった。
なにこれっ……!


