「ダンソウ、してくれない?」
は…?
は…⁉︎ 断層…?弾奏…じゃないよね…男装⁉︎
フリーズした私に、
「明日、俺が通ってた学校に案内するよ。前の学校、男子校と女子校にわかれてて。校舎はすぐ隣にあるんだけど、明日案内したいのは、男子校なんだ。あと、俺、前の担任の先生に挨拶しないで転校しちゃったからさ。着いてきてほしいんだ」
「それでなんで私が必要なの?」
「転校したり卒業したりした後は、今通ってる生徒と一緒に行かないと、入れないんだ。だからお願い。明日は土曜日だし…ルナにジャマされることはないと思う」
休日に女子の私が、男子校に侵入⁉︎
バレたら絶対ヤバい…。
「スリルがあっていいでしょ。頼むよ、月ちゃん」
「わかったよ〜…でも、制服とかは?」
「俺が着てたやつを着てもらおうかな」
全部解決しちゃった感じかぁ〜。
でもしょうがない、バレないようにやり過ごそう!
朝、待ち合わせ場所にはすでに輝夜流星はいた。
「輝夜りゅうせ…」
「フルネームで呼ぶのやめてくれる?そろそろ流星って呼んでほしいんだけどな」
と苦笑された。
「ごめん、流星」
「ありがとう。はい、ご褒美」
そう言うといきなり私を引き寄せて、額にキスをした。
「俺が突然キスして、ビックリした?俺だって好きな子とはキスしたいなって思うよ」
流星が星のような深みのある瞳で見つめてくるから。
私は、そのキレイな瞳に吸い込まれそうになった。