そのとき。
「何、今ここ、告白現場?」
「輝夜流星!」
私は思わず大声を出してしまった。
「覚えててくれたんだね。光栄だよ。今日、月ちゃんが学校に来ないから、ルナの命令で俺が様子を見に来たんだ。__やっぱりお前が月ちゃんをひとり占めしてたのか。ひとり占めするな」
輝夜流星はオオカミのような瞳で、するどく太陽をにらんだ。
「ひとり占め?冗談じゃない。俺たちは今、2人で楽しい時を過ごしていたというのに」
「黙れ。お前、月ちゃんと何してたんだよ?」
「何って、優雅なひとときを過ごしてただけだよ」
かみつきそうな勢いの輝夜流星に、ひるんだ様子もなく鼻で笑う太陽。
「とりあえず、月ちゃんは返してもらう」
「返すって…月は物じゃないんだ。そんなヤツに月は渡せない」
「勝手に月ちゃんを自分の学校に連れ込んでおいて、よく言えるな」
2人の間にはバチバチと火花が散っているよう。
「とにかく、ルナの命令なんだ。アイツに逆らうことはできない」
「ふっ、ルナにビビってるのか。まぁいいだろう。月、今日はありがとな」
「こ、こちらこそ…」
手を振ると、満足した様子でこちらを見ていた。
「月ちゃん。勝手に変な男についていっちゃダメだよ?」
「変な男って…太陽だよ?優しいし」
「俺みたいに、相手は月ちゃんのこと、独占したいと思ってるかもしれないのに?」
どういうこと…?
それってまるで…私のことを好きって言ってるような…。
いやいや、あるわけないよね。
「そういえば…月ちゃんに協力してほしいことがあるんだ」
「何?」
この後に言われる言葉が、あんなことだなんて__