笑顔で手を振って送り出してくれたハルを、世にも奇妙なものを見るようにるうは険しい顔で見ていた。
「あれ何だ?熱でもあんのか?」
「熱はないと思うけど、珍しく大人しいからいいじゃん?」
「いや、気味悪いだろ。」
「なんてこと言うの。」
ハル、気味が悪いんだって。
可哀想に。
「で?何買うんだ?」
「しっかり目星は付けて来た…と言いたいところなんだけど。実はお祭りの物より欲しいものがあって。」
るうの自宅兼私の別荘が間に合わないので、今回は例年通りお祭りで私の欲しいものを何でも何個でも買うのがるうからの誕生日プレゼントだと聞いていた。
ハルと回りながら探してはいた。
しかし、やはり私は別のものが欲しい。
「は?何がいいんだよ?」
「現金が欲しい。」
「お前とうとう俺を銀行だと思うようになったのか。」
「思ってないよっ!」
相変わらず無礼だな。
「お前仕事してるんじゃなかったのか?」
「働いても負債だけが増えて行くの。」
「あ?あの酒場潰してやろうか?」
「潰さないで。報酬は一応あるみたいなんだけど、私あの国に軍事的に迷惑も掛けてるし。日頃お世話もしてもらってるし、お金も借りてて…。」
「いくらだよ。」
「…あ、いくらかは知らない。」
具体的な金額は聞いていない。
聞いてないけど、やはり装具代と剣の作業費はこちらで負担すべきだろうとは思っていた。

