ハルが血迷ったことを言わないように、るうが先手を打つ。
「祝言…世界一の美女…。」
「馬鹿、マジで黙れ。将印騒ぎの時もかなり面倒だったの忘れたのか。」
「…そうだな。」
ハルの返事に安堵したるう。
「俺と世界一の女との結婚を祝いてえ奴は、せいぜい長生きしろよ?」
今世では出来ない祝言を、来世まで長生きすれば祝えると。
ハルは、そう含んで笑った。
そんなことを聞いてしまっては、国民達も大団円で長寿を目指す。
「この馬鹿!自分で鎮めて来い!!!」
これには流石に怒ったるうが、ハルから私を奪い取り。
その場にハルを置き去りにして素早く城の中、私の部屋へ移動した。
「信じらんねえ、あの馬鹿。」
「…ほんとに。」
部屋の中で、るうの言葉にぽつりと返事をした。
「…わり、起こさねえようにしたかったんだけど。」
「るうが悪いんじゃないよ。ハルが馬鹿なだけだから。」
「まあな。」
私はるうに降ろしてもらって、久しぶりの自室に不思議な感情になる。
今まで出ることがなかったこの部屋に、懐かしいと思える日が来るなんて。人生何が起こるか分からないな。
「本当の、ただいま…だね。」
「…おかえり。」
るうのおかえりに、自然に笑みが溢れた私をそっとるうが抱きしめた。
「え…っと。」
「あ?」
あれだけ距離感を気にしていたるうなので、私は思わず肩が揺れる。
いや、まあ今更ではあるけども。アキトの城に来てくれた時もハグはしましたけども。
何かが、あの時とは違う…気がする。
「…アキトか?」
「は?」
「お前アイツに何された?」
何故ここでアキト?
そして何されたって…まあ、色々あった。
「……。」
「言えねえのか。」
「い、言え……っない。」
「…。(殺す。何だこれ可愛さどうなってんだ。マジでアキト殺す。次会ったら埋める。)」

