それはたぶん、野生的本能。
ハルに向けて振り下ろされるその矛は、荒々しくも猛々しい。
「…お前、酒は飲めるか?」
その矛を受けたハルは、また珍しくもアキトにお酒を飲もうと誘う。
「かっけー!!!」
「…ミスった。うるせえ奴か。」
「すげー!!!」
「……。」
ハルと剣を交えたことに感激するアキト。
鬱陶しそうに顔を歪めるハルだが、やっぱり嫌いなタイプではないと思っていた。
「ちょっとアキト、あんまり馴れ合わない方がいいって。」
「はあ!?トキお前何言ってんだあ!?」
「…あーもう。俺知らないからね。」
「男同士語り合うのに必要なのは剣と酒だぞ!?」
頓珍漢なアキトにトキは呆れるが。
ハルは楽しそうに笑う。
「面白えのがいるじゃねえか。今度うちに来い、たらふく飲ませてやる。」
「感動すぎる!!!」
「けどハル、こいつリンに手出してんぞ。」
せっかくの良い雰囲気をぶち壊したるう。
「…あ?」
「城出た時に言ってただろ。セザールに行くんだって。」
「セザールの…何だっけか。第一将の城にって…コイツか?」
「ああ。」
明るかった雰囲気は嘘のように、ハルがまた殺気立つ。
それはそれは般若の如き顔でアキトを睨む。
「俺のリンに、何したって?」
「…ナニモ。」
「セザールの第一将っていやあ、最近月の姫と結ばれたって話だったな?」
「……。」
「まさか俺のリンじゃねえよな?」
「……。」
「…ぶち殺す。」

