持って来たタオルで私の髪を拭いてくれるが。
正直そんなことも気にしてられない。
「…あ、のさ。」
「今度は何やねん。」
「おーちゃん、をさ。私助けたいなって思った話したじゃん。」
「したな。」
「…あれは、無効なの?」
「勝手に無効にすな。無責任やな。」
ヒマリさんのことで、まだ回復しきれてないおーちゃんを助けたいと。
地獄から引き上げると。
そんな約束をした…のに。
「何なの!?意味わかんないよ!?」
「何でキレてんねん!?」
「変だよ!絶対変!私もういらないじゃん!?」
「いるわアホ!職務放棄すな!?」
立ち直って新たな恋に踏み出したなら、もう救いの手はいらないだろうと思った私。
しかしそれは違うと言うおーちゃん。
「職務満了だよ!?だって好きなんでしょ!?」
「好きやったら何やねん!?何の関係があんねん!?」
あ…あるだろ!?!?
「大体なんでまた私なの!?他にいないの!?」
「何で俺はこんなにキレられなあかんねん!?俺がお嬢好きやったら何か悪いんか!?」
「私本当に魔女なの!?もうどうしたらいいの!?」
「一回落ち着けや!?」
互いにヒートアップするもので。
一応歳上のおーちゃんが、この場を収拾しようとしてくれた。
「っ…!?」
髪の毛を乾かす手を止めて、向き合った体勢で私の顔を両手で押さえたおーちゃん。
自然と視線がぶつかるので素直に私は固まる。
「…それ何の顔なん。」
「ほっといて。」
自分が今どんな顔してるかは知らない。
知りたくもない。

