上手く行けばって話だし。
そもそもアレンデールの軍事にどれだけ私の言葉が影響するのかも疑問だ。
今となっては、裏切り堕落し追放された姫。
「ちょっと俺リンに対する態度改めるよ。」
「えー寂しい。」
「誰が悪いの。」
「…ごめんなさい。」
トキに距離を置かれてしまうらしい。
敵国の軍師様だもの。致し方ない。それでも寂しい。
「アキトには黙っとくよ。」
「…意味ないと思うんだけど。」
「え?」
「不思議なことに、アキトはそんな私も嫌いにならないと思うんだよねー。」
私の味方だとそう言って。
またニヒルに笑うの。
…ああ、そうか。
私はいつからこんなにアキトを信じていたんだろう。
「リン悪い子。」
「ごめんごめん。大事なトキには何もしないから、安心してね。」
「そんなこと言って、気を抜いたら後ろから斬りかかるんでしょ。」
「私がトキに?え?出来ると思う?」
想像するのも怖いわ。
後が恐ろしくて震えるわ。
「…ん?」
そんな私をまた引っ張ったのは、シオンではなく今度はおーちゃん。
「どしたの?」
「まだ本調子ちゃうやろ。休んどき。」
「…今日大人しいね?」
いつもキャンキャン吠えるおーちゃんだが、今日はやけに静かだ。
分かる。シオンがいるもんね。何でもかんでも躊躇なく斬り捨てるシオンがいたら気が休まらないよね。
「別に。」
「大丈夫大丈夫。私がいるから、シオンは何も斬らないよ。」
おーちゃんを安心させようと声を掛けると、反対にシオンが間に入る。
「斬らないって、それは分かりませんけど。」
「分かるよー。」
「……。」
「おーちゃんにもカイにも、何かしたらシオンと絶交する。」
この場にいる全員が、同じことを考えた。
「「「(絶対斬らないな。)」」」

