正直。
私の心は、高揚する。
こうやって私も各国の情報を把握出来れば、点と点を繋いで線にして。線と線を結び続けていけば。
…世界を違う角度から見られる気がする。
「嬢ちゃん飲んでるか!?」
「うん。お兄さんすごく物知りなんだね。」
「こんな可愛い子に褒められた!嬉しすぎる!」
良い大人が照れながらも私に次々お酒を奢ってくれて、私はそれを片っ端から飲んでいく。
こうして、新たに入店した客もちらほらいる中で私はそんな客たちの話し相手に徹する。
ここでの話はとても貴重で、世間知らずな私にとってはどれも新鮮で楽しい。
「嬢ちゃーん!こっちも来てくれよー!」
「後でねー。」
「カイさん明日も嬢ちゃんいる!?俺明日も来ていい!?」
「そらお嬢次第やな。」
カイがそんなことを言ったせいで、客陣が全員私を見る。
「え…あー。うん、いいけど。」
楽しいし。
カイのお酒も美味しいし。
「「よっしゃ!!!」」
そんなことで喜んでいただいて光栄です。
もう夜も遅い時間になってきて、酒場のわりには思ったより早い店仕舞。
「えーカイ、今日もうおしまい?」
「せや。みんな明日もそれぞれ仕事やし、お嬢もまた明日ここにおるんやったらはよ寝な。」
楽しい時間はあっという間だ。
私は少し残念に思いつつ、明日をまた楽しみに今日は諦めることにした。
「あ、お兄さん。ご馳走様でした。」
「…俺の心臓が撃ち抜かれた!!!」
「…うん、ごめんね。」
笑顔でお礼を伝えると、今日奢ってくれたお兄さんが悶え苦しむので。すぐにお詫び。
また明日も来るねって、そんな嬉しいことを言ってくれる客陣を見送って。再びカウンターに座って一人で残ったお酒を飲んでいる私。
「お嬢酒強すぎひん?」
「え?そう?」
「ほんま欠点のない子やな。」
お片付け中のカイが私を見てそんなことを言うが。
欠点なんて腐るほどあります。現に忙しそうなカイをお手伝いすることも出来ません。
営業中に申し訳なくなって手伝おうとした際に、見事にカイの仕事を増やしてしまい構わなくていいとハッキリ言われました。

