「…おーちゃん。」
「…別に、アレやぞ。お前のためとちゃう。アレや…火事の…働いた報酬や。」
火事で私がしたことなんて、たかが知れてる。
ミケさん助け出したくらい。
燃え盛る建物を前に、ただ力及ばず崩壊させてしまっただけ。
「あの火、全然熱くなかったのお嬢がやったんやろ。」
「…ごめん。」
人命救助出来たとは言え、本来建物だってすぐに鎮火すれば建物も崩れなかったと思うし。
風船もちゃんと自分で持ってれば良かったし。
「何に謝ってんねん!?」
「怒らなくてもいいじゃん!?」
「さっさとコレ持てや!俺が恥かくやんけ!」
「すっごい似合ってますけど!?」
風船大量に持ったおーちゃん。
それはもう可愛いの塊。
「こんの…人が黙って買ってやれば…!」
「何かよう分からんけど仲直りしーや。俺ちょっと上に荷物取りに行って来るわ。」
カイがパチっとウインクして去る。
…その姿、正にイケおじですね。
「……。」
「……。」
だけど、このまま残されたって。
どうしていいか分からないのはお互い様で、カイがいなくなったことで余計に重い空気が流れる。
「…お金返す。」
「は?」
「風船代。後腐れない方が良いじゃん。」
「…分かった。」
私はるうのお小遣いの残りをまた丸っと渡す。
「多いわ!」
「いくらか分かんないもん。」
「…これでええか。」
いくらかお金を抜いて私にまた戻って来たお金。
これであとどれくらい生活出来るんだろう。もう結構豪遊してる気がするけど。
そして大量の風船をゲットした私。
「じゃ、私研究するんで。」
「研究って風船のか?」
「そう!中の気体について知りたいの!」
「…知ってどうすんねん。」
どうもしませんけど。
たぶん何の役にも立ちませんけど。
「私は何にも知らないから。今まで知れなかったことを今更追いかけてるだけだよ。」
「あー城にずっとおったってカイが言うてたな。」
「…それなりに楽しんでたけどね。」
「脱走癖あるくらいなら元気にしとったんやろ。」
それはもう元気元気。
元気すぎるがあまり、捕まえる方も大変だったんだろうけど。ミケさんを探しててそんなことに気付きました。

