ハナちゃんは一度浴場で私の身体の傷を見てるだろうけど、また悲しませるのは嫌だな。
そう思っていた私の左手を取ったアキト。
「ちょっ、アキト!?」
「…何だこれ。」
不意打ちで袖を捲られ、晒される傷。
「サクのは大したことないから怒らないであげてね?」
「そんな古くもねえけど誰にやられた。」
「…ちょっとね。大丈夫だよ、見た目ほど痛くないから。」
「怪我ばっかしやがって。」
怪我をしたのは私なのに。
私より痛そうなアキトが、私の傷に唇を寄せる。
…そして本当に舐めた。
「何してっ…!?」
腕に伝わるその何とも言えない感触が。
私の顔の熱を上げる。
「やめっ…てっ!」
「舐めたら治るってお前が言ったんだろ。」
「っ!?」
だからって本当に舐める人いたの!?!?
「で、マジでどうやったらこんな傷になるんだよ。」
「……。」
「吐かねえから吐かせるけど。」
「…自分でやりました。」
再びゲロり。
何で私、この傷に関してだけはこんなに恥を晒す羽目になるんだろう。
「はあ?」
「ちょっとアレンデールに帰った時に色々ありまして。自分で刺して自分で焼きました。」
「お前が自傷?」
「もうこれハルにもるうにも散々怒られたし。解決済みの傷なんで。これ以上のお説教は嫌です。」
ジジイにもネチネチ言われたし。
レンにもたぶん手紙のやり取りか何かで伝えられてるのかもしれないし。

