追加分の本を読み終えると、流石に日も傾いてきたので。
時間外労働のため今日は読書終了。
アキトの部屋に戻るとまだ眠ったままで。
「…起こすべきかな。」
とりあえずサクだけでもいいんだけど。
サク終わってから呼びに来る?起こすの可哀想かもしれないよね?朝も怠そうだったし?
悩んだ私はとりあえずまた寝台に近寄る。
起きたら一緒に行こう。
起きなかったら置いていこう。
「アキトー。」
「……。」
「稽古どうしますかー?」
「……。」
アキトの隣に座って呼び掛けるも応答はない。
よし、置いて行こう。
そう決めた私が立ち上がると同時に、アキトが私の腕を瞬時に掴んだ。
「あれ、起きた?」
「…起こしてくれ。」
「えー引っ張ったらいい?」
掴まれた手を逆に握り締め、私は力一杯アキトを起こそうと引っ張る。
…が。
重すぎて全然上がらない!!!
「起きる気ある!?」
「お前の力が弱い。もっと引っ張れ。」
「はあ!?」
この力の足りなさを私は地味に気にしてるのに!!!
そして私とアキトの引っ張り合い…アキトは引っ張ってはいないんだけど。そんなことが始まった現場です。
「重い!痩せたら!?」
「頑張れ頑張れ。」
「もう!なんで私がこんなこと…!!」
いや、本当にそうじゃん。
何で私はこんなに必死にアキトを起こしてるんだ。ほっといてサクと稽古してやる。
「っあ…。」
私はアキトの手をさっさと離して、時間外労働しに行こうと思った。
けど、すぐ離せると思った手が逆に強く握られていることに気付かず。思わず体制を崩す。
「っ…。」
私はアキトの方へと倒れ込む。
けど、まだ怪我を負ってるアキトを潰すまいと腕で身体を支えた…ものの。
ほぼアキトの上に乗っている私。
…やってしまった。

