「あ、いけない!私ついつい長話しちゃってごめんね!リンちゃん明日もお稽古で朝早いのに…!」
「ううん。楽しかったよ。」
「嬉しい!リンちゃんありがとう!じゃあまた明日、頑張ってねっ!」
こうして、おやすみを言い合って。
ハナちゃんはアキトの部屋から走り去る。
「うわあ!?」
「…ハナ、お前うるせえなあ。」
「あ、アキトさん!?」
部屋を出たハナちゃんは、アキトと遭遇。
「…まさか盗み聞きしてました?」
「盗み聞きも何もそこ俺の部屋だからな。」
「デリカシーないです。」
「だから俺の部屋な!?」
そんなことは関係ないと思ってるハナちゃんは、先程の私との会話を思い返し。
真剣にアキトを見据える。
「リンちゃんのこと、守ってあげてくださいね。」
「……。」
「誰よりも強いはずなのに、それが逆に私は心配です。自分から一人になろうとしてる気がして…怖いです。」
「…知ってる。」
私のことならば、アキトは全部見透かせる。
「んなこと、初めて会った時から全部知ってる。」
私が人を信じないことも。
全て一人で抱え込むことも。
アキトは全部分かってて、分かった上で。そんな私を信じてくれる人。
「リンが消えちまいそうなくらい弱いことも。それでも誰かのために戦い続けることも。」
だからこそ、私に戦は向かないとアキトは言った。
「危なっかしくて、そりゃ守らなきゃならねえよなあ。」
「っはい!お願いします!!」
「分かったからさっさとサクのとこでも行って仲良しこよししてろ。」
「なっ、仲良しこよしって何ですか!?」
子供扱いされ、プンプンと怒りながらハナちゃんはサクの元へ帰って行く。
アキトはここでようやく自室に戻ることが叶う。

