無事に作業完了!ノルマ達成!
この作業が終われば、私は一ヶ月後のエゼルタ遠征のために己の鍛錬あるのみ!
剣の修行と、女を磨く修行だ!!!
「ただいまー!」
「お、おかえり。お嬢。」
店内には、カイが一人。
え、めちゃくちゃラッキーなんですけど。
「またかいな!?」
「泥んこです。」
「最近ほんまになんなん!?」
「もうしません。」
もう汚れて帰って来ることはないから安心してねと、カイに伝えてから。
いつものようにシャワーを浴びるために私は上の階へ向かう。
適当にバスローブだけ羽織って下に戻る。
「カイー。」
「っ!お嬢またそんな格好したらあかん!」
「カイとお話したらすぐ上がって寝るからー。」
「…いや、オウスケもう帰って来るし。白狼もたぶんまだこの国におるで。」
「えーめんどくさ。」
「こらこら、お嬢もそう言わんと。」
カイは私にそう言いながらも、ご飯と飲み物を与える。
ここは有り難く、手を合わせていただきますを伝える。そして少しずつ食べながら話を進める。
「…おーちゃんに戦のこと聞いたんだよね?」
「聞いた。気使わせて堪忍な。」
「私が独断でやったことだし、カイが気に病まないならそれでいいの。」
「ほんで?話って?」
この先の、ビジネスの話だ。
「…カイと取引がしたい。」
「取引?」
「今までカイが頑張って築いてきたお客様との信頼関係と、今回落とした城。交換して欲しいの。」
「は?」
「完全作り物の、嘘の情報を全国に流して欲しい。そしたらお城は今のままパルテノンの好きにしていいよ。」
「嘘の情報…を全国にってなったら、確かに俺の商売に穴開くわな。離れる顧客も出て来るし。敢えて簡単に城を落とさせた裏にこんなんが待ってるとはなー。」
世の中ただより怖いものはない。
騙し討ちのようなことをして申し訳ないとは思うけど、それでも私の願いを今叶えられるのはカイしかいない。
「ちゃんとお願いして、頭を下げれば…カイは優しいから私の言うこと聞いてくれる気もしたの。」
「ほんまやで。俺は今そっちの方がショックやねん。」
「だけど、私が嫌なの。何かあった時に私の行動でカイが苦しい思いするのは嫌。だから、カイに選択して欲しい。」
「…俺が断ったらあの城どうするん?」
そっちの答えはないと思っていたから考えてもいなかった。けど、断られたら…そうだな。
「今更アレンデールが取るわけにもいかないし、穏便に燃やすかな。」
「どこが穏便やねん。怖いわ。」

