昼休みになり、私は久瀬くんと帰り支度をしてメンバーに挨拶する。
「それでは今日はこれで失礼します」
「はーい!行ってらっしゃい、お幸せにー」
由香里ちゃんが明るく見送ってくれる。
他のメンバーも「おめでとうございます」と口々に祝福してくれる中、お礼を言って私は久瀬くんと会社を出た。
その足で区役所に行き、婚姻届を提出する。
「はい、確かに受理しました。この度はおめでとうございます」
「ありがとうございます」
二人で手を繋いで区役所をあとにし、私は久瀬くんを見上げる。
「これで私は久瀬あやめになったのよね?」
「そうだよ、俺の奥さん」
お、奥さん……と私は固まる。
「妻たるもの夫を支え、3歩下がってついて行く……」
「ちょっと、あやめ?」
ブツブツ呟くと、久瀬くんが慌てて立ち止まった。
「変なお嬢様ポリシーは捨ててってば。あやめには今のままでいてほしい。いい?家事だって全部やらないで。俺もやるから」
「でも、あなたの妻としての役目も果たさなければ……」
すると久瀬くんは、グイッと私の手を引いて抱き寄せ、耳元でささやいた。
「じゃあ、妻としてのあやめの役目。心ゆくまで俺に愛されて」
ヒクッと私は身を固くした。
一気に顔が赤くなるのが分かる。
「毎日かかさずね。いい?」
「は、はい。かしこまりました」
「ん、素直でよろしい。可愛い俺の奥さん」
耳元にチュッとキスをされ、ようやく身体が離れる。
手を引かれて再び歩き出しながら、ポーッと夢うつつになる私に、久瀬くんはクスッと笑った。
「それでは今日はこれで失礼します」
「はーい!行ってらっしゃい、お幸せにー」
由香里ちゃんが明るく見送ってくれる。
他のメンバーも「おめでとうございます」と口々に祝福してくれる中、お礼を言って私は久瀬くんと会社を出た。
その足で区役所に行き、婚姻届を提出する。
「はい、確かに受理しました。この度はおめでとうございます」
「ありがとうございます」
二人で手を繋いで区役所をあとにし、私は久瀬くんを見上げる。
「これで私は久瀬あやめになったのよね?」
「そうだよ、俺の奥さん」
お、奥さん……と私は固まる。
「妻たるもの夫を支え、3歩下がってついて行く……」
「ちょっと、あやめ?」
ブツブツ呟くと、久瀬くんが慌てて立ち止まった。
「変なお嬢様ポリシーは捨ててってば。あやめには今のままでいてほしい。いい?家事だって全部やらないで。俺もやるから」
「でも、あなたの妻としての役目も果たさなければ……」
すると久瀬くんは、グイッと私の手を引いて抱き寄せ、耳元でささやいた。
「じゃあ、妻としてのあやめの役目。心ゆくまで俺に愛されて」
ヒクッと私は身を固くした。
一気に顔が赤くなるのが分かる。
「毎日かかさずね。いい?」
「は、はい。かしこまりました」
「ん、素直でよろしい。可愛い俺の奥さん」
耳元にチュッとキスをされ、ようやく身体が離れる。
手を引かれて再び歩き出しながら、ポーッと夢うつつになる私に、久瀬くんはクスッと笑った。



