「あやめさん……」
久瀬くんのマンションに着き、玄関を入った途端に久瀬くんは私を壁に押し付け、唇を熱く奪った。
「ん……、久瀬、くん」
胸を押し返そうとすると、久瀬くんは私の手首を掴んで壁に押し当てた。
「んんっ、はあ……」
何度も繰り返されるキスに、私の身体から力が抜ける。
膝からくずおれそうになると、久瀬くんは私の腰をグッと抱き寄せた。
「あやめさん……、ごめん。止められない」
「久瀬、くん……」
私はキスの合間に息をするので精いっぱい。
久瀬くんの肩に必死にしがみついていた。
その時ドサッと音がして、久瀬くんが我に返ったように身体を離す。
久瀬くんが持っていたイルカのぬいぐるみが入った袋が、床に落ちていた。
久瀬くんはゆっくりと袋を拾い上げる。
「健全なイルカちゃんには、教育上良くなかったかな」
そう呟くと、照れたように笑って私に袋を差し出した。
「はい、あやめさんへのお土産」
「ありがとう」
「さてと。あやめさん、上がってください。コーヒー淹れますね」
「でもスーパーに買い出しは?」
「ああ。それならネットでオーダーして配達してもらいましょう」
「はい」
ソファに並んで座り、タブレットで食材を選んで注文する。
2時間後には届くとのことだった。
「あやめさん、さっきはごめんなさい。俺、抑えが効かなくて……。あやめさんを怖がらせたくないのに」
コーヒーカップを手に、久瀬くんは顔をしかめて謝る。
さっきとは、玄関でのことだろうか?
「久瀬くん、私、怖いとは思わなかった。久瀬くんの私への想いが伝わってきて、嬉しかったです。確かにちょっと驚いたけど、誰かに愛されるってこんなにも胸がいっぱいになるんだなって、心がじわっと温かくなったの」
「あやめさん……、ありがとう」
久瀬くんは切なげな表情を見せるとカップをテーブルに置き、正面から私を見つめた。
「あやめさん、俺はあなたのことが心から愛おしい。一生あなただけを想いながら、ずっとずっとそばで守り続けます。あやめさん、俺と結婚してください」
私は思わず息を呑む。
2度目のプロポーズ。
けれど答えは違っていた。
「私も久瀬くんが大好きです。もう嘘はつきたくない。あなたとこの先もずっとずっと一緒に生きて行きたいです。久瀬くん、私と結婚してください」
久瀬くんは優しく笑って頷いた。
「やっと本音を聞かせてくれた。俺のあやめさん。もう二度と離さないから」
そう言ってギュッと私を抱きしめる。
「うん。今までごめんなさい、久瀬くん。もう二度と嘘はつかないから」
「ついてもバレちゃうからね?」
「ふふっ、うん」
「素直なあやめさんがたまらなく可愛い」
チュッとキスをすると、おでこを合わせて見つめ合う。
「あやめさん」
「なあに?」
「お屋敷にあやめさんを迎えに行く。俺のところにお嫁に来る為に」
私は、え?と呟いてから満面の笑みを浮かべた。
「うん!待ってる」
「白馬に乗った王子様じゃなくてごめん」
「ふふっ、大丈夫。ジーンズの久瀬くんも、私にはとびきりかっこよく見えてるから」
久瀬くんは嬉しそうな笑顔を見せると、じっと私を見つめる。
綺麗なダークブラウンの瞳に吸い寄せられるように、私は目を閉じた。
温かい唇が重なり、胸いっぱいに幸せが込み上げる。
(私、久瀬くんが大好き。結婚していいのよね?心から好きな久瀬くんと)
そう思うと涙が溢れ出す。
久瀬くんはチュッと私の涙にキスをすると、指先でそっと拭ってくれた。
「あやめ……、どんな時も俺がそばで君を守るから」
「うん、ありがとう」
またこぼれ落ちる涙を優しく拭い、久瀬くんはうっとりと甘いキスをくれる。
私は久瀬くんの背中に両手を回し、幸せを閉じ込めるかのように抱きしめた。
久瀬くんのマンションに着き、玄関を入った途端に久瀬くんは私を壁に押し付け、唇を熱く奪った。
「ん……、久瀬、くん」
胸を押し返そうとすると、久瀬くんは私の手首を掴んで壁に押し当てた。
「んんっ、はあ……」
何度も繰り返されるキスに、私の身体から力が抜ける。
膝からくずおれそうになると、久瀬くんは私の腰をグッと抱き寄せた。
「あやめさん……、ごめん。止められない」
「久瀬、くん……」
私はキスの合間に息をするので精いっぱい。
久瀬くんの肩に必死にしがみついていた。
その時ドサッと音がして、久瀬くんが我に返ったように身体を離す。
久瀬くんが持っていたイルカのぬいぐるみが入った袋が、床に落ちていた。
久瀬くんはゆっくりと袋を拾い上げる。
「健全なイルカちゃんには、教育上良くなかったかな」
そう呟くと、照れたように笑って私に袋を差し出した。
「はい、あやめさんへのお土産」
「ありがとう」
「さてと。あやめさん、上がってください。コーヒー淹れますね」
「でもスーパーに買い出しは?」
「ああ。それならネットでオーダーして配達してもらいましょう」
「はい」
ソファに並んで座り、タブレットで食材を選んで注文する。
2時間後には届くとのことだった。
「あやめさん、さっきはごめんなさい。俺、抑えが効かなくて……。あやめさんを怖がらせたくないのに」
コーヒーカップを手に、久瀬くんは顔をしかめて謝る。
さっきとは、玄関でのことだろうか?
「久瀬くん、私、怖いとは思わなかった。久瀬くんの私への想いが伝わってきて、嬉しかったです。確かにちょっと驚いたけど、誰かに愛されるってこんなにも胸がいっぱいになるんだなって、心がじわっと温かくなったの」
「あやめさん……、ありがとう」
久瀬くんは切なげな表情を見せるとカップをテーブルに置き、正面から私を見つめた。
「あやめさん、俺はあなたのことが心から愛おしい。一生あなただけを想いながら、ずっとずっとそばで守り続けます。あやめさん、俺と結婚してください」
私は思わず息を呑む。
2度目のプロポーズ。
けれど答えは違っていた。
「私も久瀬くんが大好きです。もう嘘はつきたくない。あなたとこの先もずっとずっと一緒に生きて行きたいです。久瀬くん、私と結婚してください」
久瀬くんは優しく笑って頷いた。
「やっと本音を聞かせてくれた。俺のあやめさん。もう二度と離さないから」
そう言ってギュッと私を抱きしめる。
「うん。今までごめんなさい、久瀬くん。もう二度と嘘はつかないから」
「ついてもバレちゃうからね?」
「ふふっ、うん」
「素直なあやめさんがたまらなく可愛い」
チュッとキスをすると、おでこを合わせて見つめ合う。
「あやめさん」
「なあに?」
「お屋敷にあやめさんを迎えに行く。俺のところにお嫁に来る為に」
私は、え?と呟いてから満面の笑みを浮かべた。
「うん!待ってる」
「白馬に乗った王子様じゃなくてごめん」
「ふふっ、大丈夫。ジーンズの久瀬くんも、私にはとびきりかっこよく見えてるから」
久瀬くんは嬉しそうな笑顔を見せると、じっと私を見つめる。
綺麗なダークブラウンの瞳に吸い寄せられるように、私は目を閉じた。
温かい唇が重なり、胸いっぱいに幸せが込み上げる。
(私、久瀬くんが大好き。結婚していいのよね?心から好きな久瀬くんと)
そう思うと涙が溢れ出す。
久瀬くんはチュッと私の涙にキスをすると、指先でそっと拭ってくれた。
「あやめ……、どんな時も俺がそばで君を守るから」
「うん、ありがとう」
またこぼれ落ちる涙を優しく拭い、久瀬くんはうっとりと甘いキスをくれる。
私は久瀬くんの背中に両手を回し、幸せを閉じ込めるかのように抱きしめた。