夏、秋、冬と1曲ずつリハーサルは行われ、無事に終わる。
終わってしまう。
不思議なくらい、声も身体も大丈夫だった。
残るは本番だけ。
どうかどうか神様、見守っていてください。
いまの私の全力をこのままでステージに立たせてください。
「小夏、お疲れ様」
「晴もだよ。バイオリンとても良かった」
「冬夜さんにみっちりしごかれて、楽譜にアドバイス書かれまくってるし、ほんとに怨念かも」
「ハハ、そうかもね。でも私やっとここまで来れたよ。あとは明日を待つだけだよ。ありがと」
「僕は何もしてないよ。小夏が頑張ったんだよ」
「そんなことない、全部、晴がいたから」
晴がいたから、こんな景色を見られた。
こんなにも夏が楽しくて、寂しかった。
いつも一緒にいてくれた。
いつも隣で支えてくれた。
「もう、いいの?」
「えーー?」
「小夏は、本当にもういいの? 明日のライブ以外にこの夏にやり残したこと、全部ない?」
「ーーひとつだけあるかも」
「なに?」
「晴と、もっとデートする」
晴は苦笑いして、困ったように腕を組んだ。
そして少し考えたあと、耳元でこっそり呟いた。
「じゃあ、2人でこのままこっそり抜け出そう」
晴は悪戯そうに微笑む。
そして手を引く。
「うんっ」
私はそれだけ言って、晴に手を引かれて会場を出た。
しっとりとした夏の夜の闇の中に、私たちのかける足音が響いていた。
終わってしまう。
不思議なくらい、声も身体も大丈夫だった。
残るは本番だけ。
どうかどうか神様、見守っていてください。
いまの私の全力をこのままでステージに立たせてください。
「小夏、お疲れ様」
「晴もだよ。バイオリンとても良かった」
「冬夜さんにみっちりしごかれて、楽譜にアドバイス書かれまくってるし、ほんとに怨念かも」
「ハハ、そうかもね。でも私やっとここまで来れたよ。あとは明日を待つだけだよ。ありがと」
「僕は何もしてないよ。小夏が頑張ったんだよ」
「そんなことない、全部、晴がいたから」
晴がいたから、こんな景色を見られた。
こんなにも夏が楽しくて、寂しかった。
いつも一緒にいてくれた。
いつも隣で支えてくれた。
「もう、いいの?」
「えーー?」
「小夏は、本当にもういいの? 明日のライブ以外にこの夏にやり残したこと、全部ない?」
「ーーひとつだけあるかも」
「なに?」
「晴と、もっとデートする」
晴は苦笑いして、困ったように腕を組んだ。
そして少し考えたあと、耳元でこっそり呟いた。
「じゃあ、2人でこのままこっそり抜け出そう」
晴は悪戯そうに微笑む。
そして手を引く。
「うんっ」
私はそれだけ言って、晴に手を引かれて会場を出た。
しっとりとした夏の夜の闇の中に、私たちのかける足音が響いていた。


