ホタルたちは夏の終わりを惜しむように、さらさらとながれる水辺を静かに飛んでいた。
私がふいに手を伸ばすとそこに1匹のホタルが止まってくれる。
ずっと眠っていたから筋力が落ちて上手く伸ばせずに震えるその手を先生がそっと支えてくれた。
「綺麗。この輝きの一つ一つが命なんですね」
「そうだよ。小夏が頑張って生きてくれたから、ここに連れてこれた」
「先生が救ってくれたんです。ありがとうございます」
「これからも大切に輝かせていこう。新しい秘密基地を今度は2人で見つけていきたい。だから小夏、僕のワガママを聞いててくれないか」
「ワガママ……?」
「小夏が忘れていること。小夏はね、倒れる前に約束したんだよ。僕が頑張ったら言うことを一つだけ聞いてくれるって」
「先生は頑張ってくれました。見れば分かります。全部私のためにやってくれてるんだって。だから約束、果たさないとですね」
ホタルは輝く。
命を燃やしているように。
儚くとも、強く輝く。
先生は私のことをそっと抱きしめてくれた。
全然、嫌じゃなかった。
心臓がとくんといって、教えてくれる。
この人なのだと。
「お願いだ。僕は小夏とこれからもずっと一緒に生きていきたい。今度こそ僕が君にもらったたくさんのものを、その強さを、愛しさを返していきたい。だから、どうか聴いていて。
僕がーーキミのために一生分の恋を歌う」
私は、何も言えずにただ頷いて応えた。
私がふいに手を伸ばすとそこに1匹のホタルが止まってくれる。
ずっと眠っていたから筋力が落ちて上手く伸ばせずに震えるその手を先生がそっと支えてくれた。
「綺麗。この輝きの一つ一つが命なんですね」
「そうだよ。小夏が頑張って生きてくれたから、ここに連れてこれた」
「先生が救ってくれたんです。ありがとうございます」
「これからも大切に輝かせていこう。新しい秘密基地を今度は2人で見つけていきたい。だから小夏、僕のワガママを聞いててくれないか」
「ワガママ……?」
「小夏が忘れていること。小夏はね、倒れる前に約束したんだよ。僕が頑張ったら言うことを一つだけ聞いてくれるって」
「先生は頑張ってくれました。見れば分かります。全部私のためにやってくれてるんだって。だから約束、果たさないとですね」
ホタルは輝く。
命を燃やしているように。
儚くとも、強く輝く。
先生は私のことをそっと抱きしめてくれた。
全然、嫌じゃなかった。
心臓がとくんといって、教えてくれる。
この人なのだと。
「お願いだ。僕は小夏とこれからもずっと一緒に生きていきたい。今度こそ僕が君にもらったたくさんのものを、その強さを、愛しさを返していきたい。だから、どうか聴いていて。
僕がーーキミのために一生分の恋を歌う」
私は、何も言えずにただ頷いて応えた。


