熱い思いとほんの少しの寂しさを残して、bihukaのファーストライブは終わった。本当は関係者で打ち上げをするのが普通だけど、関係者の前で小春と一緒に感謝の挨拶をして、お礼の品をそれぞれに渡しただけで、後は静かに解散となった。
「ラストライブでも引き続きどうかよろしくお願いします」
挨拶とともに、途中ライブで私が抜けたこと、体調が良くないことを謝ろうとしたけど、全体に報せても変にどこかで漏れてしまうと良くないと、小春とすみちゃんに助言を貰っていた。何か指摘が来たとしても、bihuka側の意向あるいは演出とだけ伝えて他には何も報せなかった。
ライブ後の挨拶終わったあと、皆がお花を持ってきてくれた。
「小夏ちゃん、小春ちゃん。2人とも素晴らしいライブだったわ」
「感動したよ……」
「まさか、2人がbihukaなんて、嫁とびっくりしたんだよ」
「ていうかあたし、元々大ファンです! サインください」
「ぜひぜひ!! どこでも」
まず晴のお母さんとお父さん、お兄さん達夫婦が声をかけてくれて、花束を受け取り、私たちはお礼を言いあった。
続いて東条先生とゆかさんがやって来て、花束とプレゼントまで用意してくれていた。
「東条先生、ゆかさん。せっかく来てくれたのに心配かけてごめんなさい」
「いやそんなことない。君の歌を聴いて改めて思ったよ。流石、あの二度と溶けない雪の中にいたような晴の心を溶かした人だ」
「そんな……」
「自信を持ってね、小夏ちゃん! それに小春ちゃんのMCや歌もすごく良かった! 私これからもずっと2人の応援するからね!」
「ありがとうございます。ゆかさんが居てくれるとホントにほっとします。お姉ちゃんも私も」
「先生も遠い所から本当にありがとうございました」
「なに、また君の声が聴きたくなったら何時でも来る」
「あとは諏訪野先生にお任せだね。小夏ちゃんは病院でまた待ってるね(笑)」
2人ともどこかスッキリした表情で、帰って行くのを見送った。
「おめでとう。小夏たち、お疲れ様。2人とも超輝いてたよ。うち、泣きそうだった」
「すみちゃん……こっちこそだよ。今日は何から何までほんとにありがとう」
「すみちゃんが途中から運営に加わってくれたから短期間で準備が進んだの。居なかったらここまで上手く行かなかったよ。本当に……」
「もう、小春ってば他人行儀。うちらみんな幼なじみみたいなもんなんだから」
泣きそうな小春をよしよしと撫でて、こっちでゆっくり話そと小春を連れていく。そして後ろ見てみて、と指で差し私に合図をしながら消えていく、すみちゃん。
そこには、晴が立っていた。
「晴……!!」
「よく頑張ったな、小夏」
言葉はそれだけで十分だった。
私は何とか我慢していた涙をいっぱいに流しながら、晴の胸の中に飛び込んだ。
「ラストライブでも引き続きどうかよろしくお願いします」
挨拶とともに、途中ライブで私が抜けたこと、体調が良くないことを謝ろうとしたけど、全体に報せても変にどこかで漏れてしまうと良くないと、小春とすみちゃんに助言を貰っていた。何か指摘が来たとしても、bihuka側の意向あるいは演出とだけ伝えて他には何も報せなかった。
ライブ後の挨拶終わったあと、皆がお花を持ってきてくれた。
「小夏ちゃん、小春ちゃん。2人とも素晴らしいライブだったわ」
「感動したよ……」
「まさか、2人がbihukaなんて、嫁とびっくりしたんだよ」
「ていうかあたし、元々大ファンです! サインください」
「ぜひぜひ!! どこでも」
まず晴のお母さんとお父さん、お兄さん達夫婦が声をかけてくれて、花束を受け取り、私たちはお礼を言いあった。
続いて東条先生とゆかさんがやって来て、花束とプレゼントまで用意してくれていた。
「東条先生、ゆかさん。せっかく来てくれたのに心配かけてごめんなさい」
「いやそんなことない。君の歌を聴いて改めて思ったよ。流石、あの二度と溶けない雪の中にいたような晴の心を溶かした人だ」
「そんな……」
「自信を持ってね、小夏ちゃん! それに小春ちゃんのMCや歌もすごく良かった! 私これからもずっと2人の応援するからね!」
「ありがとうございます。ゆかさんが居てくれるとホントにほっとします。お姉ちゃんも私も」
「先生も遠い所から本当にありがとうございました」
「なに、また君の声が聴きたくなったら何時でも来る」
「あとは諏訪野先生にお任せだね。小夏ちゃんは病院でまた待ってるね(笑)」
2人ともどこかスッキリした表情で、帰って行くのを見送った。
「おめでとう。小夏たち、お疲れ様。2人とも超輝いてたよ。うち、泣きそうだった」
「すみちゃん……こっちこそだよ。今日は何から何までほんとにありがとう」
「すみちゃんが途中から運営に加わってくれたから短期間で準備が進んだの。居なかったらここまで上手く行かなかったよ。本当に……」
「もう、小春ってば他人行儀。うちらみんな幼なじみみたいなもんなんだから」
泣きそうな小春をよしよしと撫でて、こっちでゆっくり話そと小春を連れていく。そして後ろ見てみて、と指で差し私に合図をしながら消えていく、すみちゃん。
そこには、晴が立っていた。
「晴……!!」
「よく頑張ったな、小夏」
言葉はそれだけで十分だった。
私は何とか我慢していた涙をいっぱいに流しながら、晴の胸の中に飛び込んだ。