「わかりました。それではよろしくお願いします。」
俺はそう言って一礼すると、受付を離れた。
(どうやら今回は普通の対応だったな。)
三年前は面接に来たと俺が言ったら、いきなり「沖田様、お待ちしておりました。」と迎えられて面食らい、更に受付嬢自らが面接場所まで案内してくれるというVIP待遇。
どうなってるんだと戸惑っていたら、社長令嬢がお待ちかねだったという顛末だったんだが、さすがに今回はそんなことはないようだ。
エレベ-タ-に乗り込むと、三階だからあっという間に到着。フロアへ降り、営業本部総合企画室のオフィスを目指してると
「来たわね。」
という声が聞こえて来て、俺は足を止めた。振り向いた俺の視線の先に立っていたのは、グレーの落ち着いたビジネススーツに身を包んだ、見るからにシゴデキといった雰囲気の女性。
「河北室長でいらっしゃいますか?」
俺が尋ねると
「室長の河北麻里子です、よろしく。」
河北室長はそう答えて、会釈してくれるから
「沖田総一郎です、本日からお世話になります。よろしくお願いいたします!」
こういう時は、つい昔の体育会のノリになってしまい、大声で挨拶すると、深々と一礼する。
「さすがは甲子園の優勝投手、気持ちのいい挨拶ね。」
「いや、別にそういうわけでは・・・それに優勝投手というのも、確かに母校が甲子園で優勝を決めた最後の瞬間にマウンドにいたことはありますが、でもそれはエースだった先輩がケガをして、リリーフに立ってただけなんで・・・。」
甲子園の話題を振られた時に、もう何度口にしたかわからないくらいの状況説明をする。
「謙虚なのね、聞いていた通りだわ。」
「えっ?」
「改めて、今日からよろしくね。この後、すぐにオフィスに入って朝礼だから、まずはそこでみんなに自己紹介してくれる?」
「わかりました。」
「じゃ、行くわよ。」
身を翻して、歩き出した室長のあとを、慌ててついて行きながら
(この人、わざわざ俺を待ち構えていてくれたんだろうか?)
疑問が湧いてくるが、それを尋ねる余裕もなく、俺たちはオフィスに入る。
俺はそう言って一礼すると、受付を離れた。
(どうやら今回は普通の対応だったな。)
三年前は面接に来たと俺が言ったら、いきなり「沖田様、お待ちしておりました。」と迎えられて面食らい、更に受付嬢自らが面接場所まで案内してくれるというVIP待遇。
どうなってるんだと戸惑っていたら、社長令嬢がお待ちかねだったという顛末だったんだが、さすがに今回はそんなことはないようだ。
エレベ-タ-に乗り込むと、三階だからあっという間に到着。フロアへ降り、営業本部総合企画室のオフィスを目指してると
「来たわね。」
という声が聞こえて来て、俺は足を止めた。振り向いた俺の視線の先に立っていたのは、グレーの落ち着いたビジネススーツに身を包んだ、見るからにシゴデキといった雰囲気の女性。
「河北室長でいらっしゃいますか?」
俺が尋ねると
「室長の河北麻里子です、よろしく。」
河北室長はそう答えて、会釈してくれるから
「沖田総一郎です、本日からお世話になります。よろしくお願いいたします!」
こういう時は、つい昔の体育会のノリになってしまい、大声で挨拶すると、深々と一礼する。
「さすがは甲子園の優勝投手、気持ちのいい挨拶ね。」
「いや、別にそういうわけでは・・・それに優勝投手というのも、確かに母校が甲子園で優勝を決めた最後の瞬間にマウンドにいたことはありますが、でもそれはエースだった先輩がケガをして、リリーフに立ってただけなんで・・・。」
甲子園の話題を振られた時に、もう何度口にしたかわからないくらいの状況説明をする。
「謙虚なのね、聞いていた通りだわ。」
「えっ?」
「改めて、今日からよろしくね。この後、すぐにオフィスに入って朝礼だから、まずはそこでみんなに自己紹介してくれる?」
「わかりました。」
「じゃ、行くわよ。」
身を翻して、歩き出した室長のあとを、慌ててついて行きながら
(この人、わざわざ俺を待ち構えていてくれたんだろうか?)
疑問が湧いてくるが、それを尋ねる余裕もなく、俺たちはオフィスに入る。


