こうして通話を終えた私たち。
(これでいよいよすれ違いも解消だね・・・。)
私がそんな思いに耽っていると
「彼氏からか?」
との声が。振り向くと山本秘書官だ。
「はい。」
「どうかしたのか?」
「いえ、なんか辞令が出たらしくて、その報告です。」
隠しても仕方ないので、正直に答えると
「引っ越し屋さんだったな、確か。営業所が替わるのか?」
「いえ、今度本社勤務になるそうで。」
その私の答えに、一瞬秘書官の表情が曇ったような気がしたが、すぐに
「栄転という奴か、おめでとう。」
と祝福してくれる。
「ありがとうございます。」
「桜井もなかなか彼氏と時間が合わなくて大変だったらしいが、まぁよかったじゃないか。」
「はい。」
「これでいろいろ話が進んで行くことになるのかな?」
「そうだといいんですけど。」
「俺もこのGW、地元に帰って、いろいろ言われたよ。いい加減、慎太郎ぼっちゃんも嫁を貰わないと、選挙に出られる時に体裁が悪いでしょうって。」
「えっ、いよいよ大臣の跡を継がれるんですか?」
驚く私に
「いやいや、親父はまだ当分引っ込まないよ。ただ、俺を参議院選に担ぎ出そうとか、取り敢えず県議選に出て、政治の経験を積ませるべきだなんて連中もいるんだよ。」
そう言って、苦笑いを浮かべる秘書官。
「そうなんですか・・・。」
「大きなお世話と言いたいところだが、まぁ田舎だと俺の齢で独身は相当体裁が悪い。対立候補の陣営からもガタガタ言われるし、そろそろ急がなきゃならんのかもな。」
そう言って歩き出した山本秘書官が
(どうやら、本当に急がねぇとな。)
心の中で独り言ちていたことなど、当然私は知る由もなかった。
(これでいよいよすれ違いも解消だね・・・。)
私がそんな思いに耽っていると
「彼氏からか?」
との声が。振り向くと山本秘書官だ。
「はい。」
「どうかしたのか?」
「いえ、なんか辞令が出たらしくて、その報告です。」
隠しても仕方ないので、正直に答えると
「引っ越し屋さんだったな、確か。営業所が替わるのか?」
「いえ、今度本社勤務になるそうで。」
その私の答えに、一瞬秘書官の表情が曇ったような気がしたが、すぐに
「栄転という奴か、おめでとう。」
と祝福してくれる。
「ありがとうございます。」
「桜井もなかなか彼氏と時間が合わなくて大変だったらしいが、まぁよかったじゃないか。」
「はい。」
「これでいろいろ話が進んで行くことになるのかな?」
「そうだといいんですけど。」
「俺もこのGW、地元に帰って、いろいろ言われたよ。いい加減、慎太郎ぼっちゃんも嫁を貰わないと、選挙に出られる時に体裁が悪いでしょうって。」
「えっ、いよいよ大臣の跡を継がれるんですか?」
驚く私に
「いやいや、親父はまだ当分引っ込まないよ。ただ、俺を参議院選に担ぎ出そうとか、取り敢えず県議選に出て、政治の経験を積ませるべきだなんて連中もいるんだよ。」
そう言って、苦笑いを浮かべる秘書官。
「そうなんですか・・・。」
「大きなお世話と言いたいところだが、まぁ田舎だと俺の齢で独身は相当体裁が悪い。対立候補の陣営からもガタガタ言われるし、そろそろ急がなきゃならんのかもな。」
そう言って歩き出した山本秘書官が
(どうやら、本当に急がねぇとな。)
心の中で独り言ちていたことなど、当然私は知る由もなかった。


