Thirty’s

アイスのおいしさに、すっかり機嫌を直した私を連れて、総一郎が向かったのはホテルのレストラン。窓際の席から見える街並みを眺めながら、ゆっくりとお昼ご飯を楽しむ。


「こういうところって、久しぶり。」


ナイフとフォークを動かしながら私が言うと、


「確かに。」


総一郎も頷く。


「最近はたまに外食って言っても、せいぜい帰りが遅くなった時のチェーン店とかラーメン屋とか、そんなのばっかりだったもんな。」


「それはそれで好きだけどね。」


「僕も。」


顔を見合わせて笑う。


「でも今日は。」


総一郎がグラスを手に取りながら言った。


「ちゃんとデートだから。」


「うん。」


「なんか、それだけで嬉しい。」


その言葉に私も素直に頷いた。