Thirty’s

「いや、私も十分幸せなんだけど、でもやっぱりちょっと足りない、かな・・・。」


「由夏・・・。」


私が思わず、言葉を失っていると


「まぁその方面は、これからまた聡志と頑張りますから。」


そう言って、由夏は笑う。


「それよりさ、加奈は人のことを羨ましがってる場合じゃないでしょ。」


「えっ?」


「このGWで沖田くんと今後のことをしっかり話し合わなきゃ。」


「そう、だね。」


「こんなこと言っちゃなんだけど、三十歳はやっぱりひとつの節目だよ。」


「うん。」


頷いた私に


「まずは久しぶりのデートを楽しんで、あとは・・・いい?」


そう言って、念を押すように私の顔を見る由夏。


「わかってる。」


「じゃ、そういうことで。仙台で吉報をお待ちしてます。」


「ありがとう。」


私は笑顔を由夏に返した。