「徹くんの気持ちは前から変わらない。『人間には向き不向きというものがあるし、努力だけじゃどうにもならないことがあるんだ。あれほどの大企業のトップなんて、俺には絶対に務まらない。』って。」
「『俺が白鳥の長男だからという理由だけで、会社を継いでも誰にもいいことなんかない。』とも言ってたよね。」
私の言葉に頷いた悠は
「一方のお義父さんは『俺だってお前が本当に後継者として箸にも棒にも掛からないと思ったら、ここまで言わない。お前は俺の目を節穴だと思っているのか!』っておっしゃって。」
と言葉を続ける。
「なかなか厳しいこと言って来るね・・・。」
私が思わずため息交じりで言うと
「『世襲が絶対にいいわけじゃないが、サラリーマン経営者と違って、自分の在任期間だけじゃなく、その先まで見据えて会社を考えられる強みもある。それは俺自身の経験からもわかっている』って。」
「なんか難しい話になって来たね。」
思わず苦笑いする由夏の横で
「ふたりの言うことは、それぞれ一理あると思うけど、その板挟みになっている悠と先輩のお母さんの気苦労は察して余りあるな。」
私が同情すると
「ううん、本当に気の毒なのは唯ちゃんだよ。」
悠は言う。
「唯さん・・・。」
その名前が出て、思わず複雑な声を出してしまう私。
「『俺が白鳥の長男だからという理由だけで、会社を継いでも誰にもいいことなんかない。』とも言ってたよね。」
私の言葉に頷いた悠は
「一方のお義父さんは『俺だってお前が本当に後継者として箸にも棒にも掛からないと思ったら、ここまで言わない。お前は俺の目を節穴だと思っているのか!』っておっしゃって。」
と言葉を続ける。
「なかなか厳しいこと言って来るね・・・。」
私が思わずため息交じりで言うと
「『世襲が絶対にいいわけじゃないが、サラリーマン経営者と違って、自分の在任期間だけじゃなく、その先まで見据えて会社を考えられる強みもある。それは俺自身の経験からもわかっている』って。」
「なんか難しい話になって来たね。」
思わず苦笑いする由夏の横で
「ふたりの言うことは、それぞれ一理あると思うけど、その板挟みになっている悠と先輩のお母さんの気苦労は察して余りあるな。」
私が同情すると
「ううん、本当に気の毒なのは唯ちゃんだよ。」
悠は言う。
「唯さん・・・。」
その名前が出て、思わず複雑な声を出してしまう私。


