Thirty’s

「なんか先輩に気を遣わせちゃったね。」


「大丈夫。徹くんにとっても、子供たちと触れ合える貴重な時間だから。」


「なるほどね。」


そんなことを言いながら、リビングに戻った私たち三人。


「GWはどこか家族で行かないの?」


私が悠に尋ねると


「徹くんは明日からは普通に仕事だからね。私たちは泊まり掛けで私の実家に行かせてもらう。」


「そうなんだ。」


「ウチの親が孫を連れて来いってうるさくってさ。まぁ子供たちもじぃじばぁばに会いたがってるから、ちょうどいい親孝行にもなっていいんだけど、でも。」


ここで悠が少し表情を曇らせる。


「本当は徹くんの実家にも顔を出さないといけないんだよね。」


「それはそうだけど、旦那さんの実家はやっぱり悠も居心地悪いでしょ。」


私が言うと


「ううん、私は全然。もちろん自分の実家と同じようなわけにはいかないけど、お義父さんもお義母さんも歓迎してくれるし、居心地悪いなんてことはないよ。ただ・・・。」


「ただ?」


「徹くんが行きたがらないんだよ、自分の実家に。」