Thirty’s

「じゃ、パートでも始めたら?時間潰しにもなるし、そこで新たな人間関係が築けるかもしれないじゃない。」


私が提案すると


「それは私も考えてるんだけど、働き出した途端に妊娠しましたなんてことになったら、迷惑掛けちゃうし、それに聡志があんまりいい顔をしないんだよね。」


「大切な奥さんを外に出して、誘惑されたりしたら困ると思ってるんだろう。ツカは。」


「そうかもね。」


冗談めかした先輩の言葉に、悠が茶目っ気たっぷりの表情で相槌を打つと、私たちの間に笑いが弾けた。こうして、しばらく雑談に花を咲かせていた私たちだったが


「ねぇ、パパ遊ぼうよ。」


ケ-キも食べ終わり、手持無沙汰になった翼くんが先輩におねだりして来る。


「よし、じゃみんなで公園に行くか。」


「うん、行く行く!」


目を輝かせて答えたのは舞ちゃんだった。


「じゃ、支度して行くぞ。」


「は~い。」


そして慌ただしく


「まぁ何とか二時間くらいは向こうで潰せると思うから、ごゆっくり。」


見送る私たちに、先輩はそう言い残して、舞ちゃんを先頭に、公園に出発して行った。