Thirty’s

アラ-ムの音で、目が覚める。


(もう朝か・・・。)


さっき寝たばかりのような気がするのに・・・それでも、スマホの画面は容赦なく起床時間を示している。


昨夜は午前様だった。思えば唯さんが待ち構えていたあの日は、まだ退勤が早い方だった。


そんなことを想いながら、ふと横を見た私は、横のベッドが空なのに気付き、思わず飛び起き、慌てて寝室を出た。


「おはよう。」


すると、キッチンから大好きな声が聞こえる。朝食を準備する手を止めて、私に笑顔を向けてくれてる恋人の姿がそこにある。


「起きてくれたの?」


挨拶を返すのも忘れて、私は尋ねる。今日は総一郎は休日のはず。お互いの休日の日は、無理して起きなくてもいい、それがルールのはずなのに・・・。


「うん、昨日僕が早出だったから会えなかったし。」


「ごめん・・・。」


「なんで謝るんだよ。お互い忙しいんだから、朝の貴重なコミュケ-ションタイムは大事にしないと。」


「・・・。」


「もうすぐ出来るから、準備して来ちゃいなよ。」


笑顔のままの総一郎の言葉に


「うん、ありがとう。」


頷いて、洗面台に向かった私が戻って来ると、食卓には既にパンケ-キ、スクランブルエッグ、サラダに野菜ジュ-スといったメニュ-が並べられていて、私が席に着くと、総一郎も向かいの席に腰を下ろした。