玄関のドアを開けると、部屋は真っ暗だった。人の気配はない。リビングに足を踏み入れ、壁のスイッチを押すと、白い灯りが部屋を照らした。
その瞬間、張りつめていたものがふっと緩んだ。
(疲れた・・・。)
身体が重い。でもその原因は、仕事の疲れなんかじゃない。さっきの彼女の言葉だった。
『ソウくんを返してください。』
頭の奥で何度もその声がよみがえり、胸の奥がじくりと痛む。
テ-ブルにはいつものように夕食が並べられている。その横には一枚のメモ。
『おかえり、今日も遅くまでお疲れ様。もし、夕飯が済んでるなら、そのまま冷蔵庫へしまってください。ではおやすみ。』
思わず笑みがこぼれる。
「ただいま、総一郎。いつもありがとう、ちゃんといただくからね。」
閉じられた寝室のドアに向かって、静かに語り掛けると、私は部屋着へ着替え、テーブルについた。
「いただきます。」
と手を合わせる。そして箸を手に取り、目の前の料理をひと口、口に運ぶ。
「おいしい・・・。」
優しい味、総一郎らしい味。でも・・・
『もう・・・彼を解放してあげて。』
彼女の、白鳥唯さんの声が聞こえて、箸を持つ手が、止まった。
その瞬間、張りつめていたものがふっと緩んだ。
(疲れた・・・。)
身体が重い。でもその原因は、仕事の疲れなんかじゃない。さっきの彼女の言葉だった。
『ソウくんを返してください。』
頭の奥で何度もその声がよみがえり、胸の奥がじくりと痛む。
テ-ブルにはいつものように夕食が並べられている。その横には一枚のメモ。
『おかえり、今日も遅くまでお疲れ様。もし、夕飯が済んでるなら、そのまま冷蔵庫へしまってください。ではおやすみ。』
思わず笑みがこぼれる。
「ただいま、総一郎。いつもありがとう、ちゃんといただくからね。」
閉じられた寝室のドアに向かって、静かに語り掛けると、私は部屋着へ着替え、テーブルについた。
「いただきます。」
と手を合わせる。そして箸を手に取り、目の前の料理をひと口、口に運ぶ。
「おいしい・・・。」
優しい味、総一郎らしい味。でも・・・
『もう・・・彼を解放してあげて。』
彼女の、白鳥唯さんの声が聞こえて、箸を持つ手が、止まった。


