Thirty’s

移動中に慌ただしく昼食を済ませ、午後の現場も無事に終えて、営業所へ戻った頃には時計は十八時を少し回っていた。定時には間に合わなかったが、繁忙期としては上出来だろう。


荷台を確認し、事務所へ戻る。資材の補充や明日の準備はまだ残っている。でも明後日からは営業へ戻る俺は、そこは平山たちに任せた。


「戻りました。」


「おぅ。」


営業所長は既に帰宅したようで、残っていた次長に声を掛ける。


「本日担当しました辻(つじ)様と秋山(あきやま)様の作業、滞りなく終了いたしました。」


「ご苦労様。ところで、どうだ?今月、あと2、3回行けないか?」


現場の助っ人のことだ。


「スケジュ-ルを確認してみないと、なんとも言えませんが。」


「わかった。それはまた明後日、改めて話そう。とりあえず、明日はゆっくり休んでくれ。」


「ありがとうございます。じゃ、今日は失礼します。」


と言って、次長のもとを離れたあと、着換えて事務所を出ると、平山が待っていた。


「沖田さん、やっぱりまだなまってませんね。さすが、営業さんからの応援は絶対に沖田さんがいいって、みんなに言われてるだけありますね。」


「本当か?確かに次長からはあと2、3回どうだとは言われたが。」


「是非お願いします。」


「任せとけって、って言いたいところだが、やっぱり正直疲れる。」


苦笑いで答えた俺は


「それに本業の方を疎かにすることは、やっぱり出来んよ。待ってくれてるお客様がまだまだいるんだから。」


と表情を引き締めて続けた。