「さあ、今日も安全第一でいこう。」
スタッフたちに声を掛け、俺、沖田総一郎は事務所を出た。
サーチ引越センターに転職して四年。仕事にもようやく自信が持てるようになり、気づけば三十歳を迎える年になっていた。
三月。引っ越し業界にとって、一年で最も忙しい季節だ。営業も現場も関係ない。猫の手でも借りたいこの時期は、俺のような営業担当も作業着に着替えて現場へ出る。
「出発するぞ。」
「よろしくお願いします。」
助手席の今日のアシスタント平山修へ声を掛け、俺はトラックのエンジンを掛けた。
ハンドルを握るのはチームリーダーの役目。初めて任された日は、嬉しくて眠れなかったものだ。
「沖田さん、確か今日のお客様、2件とも先輩が契約取った人ですよね。」
「ああ。本当は最初にお客様のところに伺った者が、最後の作業まで担当するのが理想だと思うけど、なかなか現実的には難しい。それだけに今日は貴重な機会だと楽しみにしてる。自分で契約したお客様が、ちゃんとウチの引っ越しに満足してくれたかを直接確かめられる機会はなかなかないからな。」
「俺も沖田さんと組めるの、久しぶりだから楽しみにしてましたよ。」
笑顔で、そんなことを言ってくれる可愛い後輩は間もなく入社三年目を迎える、二十四歳。この繁忙期が終われば、大型免許取得の研修を控えている期待の若手だ。
スタッフたちに声を掛け、俺、沖田総一郎は事務所を出た。
サーチ引越センターに転職して四年。仕事にもようやく自信が持てるようになり、気づけば三十歳を迎える年になっていた。
三月。引っ越し業界にとって、一年で最も忙しい季節だ。営業も現場も関係ない。猫の手でも借りたいこの時期は、俺のような営業担当も作業着に着替えて現場へ出る。
「出発するぞ。」
「よろしくお願いします。」
助手席の今日のアシスタント平山修へ声を掛け、俺はトラックのエンジンを掛けた。
ハンドルを握るのはチームリーダーの役目。初めて任された日は、嬉しくて眠れなかったものだ。
「沖田さん、確か今日のお客様、2件とも先輩が契約取った人ですよね。」
「ああ。本当は最初にお客様のところに伺った者が、最後の作業まで担当するのが理想だと思うけど、なかなか現実的には難しい。それだけに今日は貴重な機会だと楽しみにしてる。自分で契約したお客様が、ちゃんとウチの引っ越しに満足してくれたかを直接確かめられる機会はなかなかないからな。」
「俺も沖田さんと組めるの、久しぶりだから楽しみにしてましたよ。」
笑顔で、そんなことを言ってくれる可愛い後輩は間もなく入社三年目を迎える、二十四歳。この繁忙期が終われば、大型免許取得の研修を控えている期待の若手だ。


