──学園に着いてからというもの、三人の雰囲気が重々しい…… 「ねぇすみれちゃん、緋衣くんと百合水くんたち、何かあったの?」 明らかに分かりやすい空気をまとうものだから、クラスや友達までこそこそと気にしている。 「それがいまいち、私にもわからなくて……何か来るかも、みたいなことは言ってたんどけど」 「来る?」 「うん……」 何が来るの?って聞いてしまえば早いんだろうな、とは思う。けど、各々なんか考え込んでるように見えるから、聞けず。 ──そのまま一日を終えることになった。