花系男子はアナタっ子


「おっと……」


不意に前を歩いていた蒼葉くんも、双子も同時に足を止めたから、双子に挟まれていた私は後ろに戻される形になった。

「どうかしたの?」

目を見開き、後ろを振り返る三人。

私も完全とはいかないけど、気持ちちょっと振り向いてみるも何もない。

今は花語関係ないのに、私には意味が分からない。


「ねぇ、どうしたの?何かあるの?」


三人の顔を順に見て聞いてみると、蒼葉くんが静かに口を開いた。

「……来るかもしんねぇ」

「来る?」


来るって何が──そう聞く前に、足を速める三人に半ば引きずられるようにして学園へ向かった。