花系男子はアナタっ子


恥ずかしくなって、くるりと蒼葉くんに背を向ければ、肩を引かれそっこうでもとに戻された。

無言のまま目が合うと、蒼葉くんは私を撫でる手を止め、笑った。

「笑ったり驚いたり、お前見てると飽きねぇな」

「そ、そうかなッ?」

「……ふっ、声裏返ってるし。今度は赤くなってきた」

まじまじ私の顔を覗き込む蒼葉くんに、顔が熱くなっていくのを感じ、いたたまれなく起き上がった。

「わ、私、双子の様子見てくる!」

「え……あ、おいっ」

即座に立ち上がり、両頬をおさえながらリビングをあとにする。

階段のところで止まり、手で顔を冷ますようにして、幾分か落ち着いてから階段を上がった。