──でも、もう一つの花も気になる!と言うから、私たちは外に出た。
小さな鉢にハナカイドウの挿し木をし、家の庭の裏に置くことにしたから。
もし……もし、三人のようになってるなら、鉢には何もなくなっているはず──
「……って、ちゃんとあるよ。問題ないんじゃない?」
後ろからついてきた三人にそう伝えれば、
「そっか。じゃあ大丈夫だね」
「だから言ったろ」
「ふふんっ、ぼくらは特別ってことだね!」
ちらりと挿し木を確認するなりすぐに戻って行く。
「……特別、ねぇ」
私はハナカイドウの前にしゃがみ、余りじっくり見たことがなかったことに気付き、しばらく眺めることにした。



