花系男子はアナタっ子


家に残した三人のことと約束もあるから、小走りにむかえば、窓から双子が手を振ったのが見えた。

玄関からすぐリビングに入れば、


「ただい……えっ、何!?」

久々に見た、どアップの双子。今回はなんだかご機嫌ななめさんみたいだけど。

「なに、ケンカ……とか?」

「違う、全然違う!」

「ケンカはしてないよ。原因はそれ」

と、極限まで頬を膨らませる夢莉くんの隣の千莉くんが私の持つ花を指した。

「これ?この花は今──」


「どういうこと?ウワキ?」

「う、浮気!?」

どこを見たらそんな発想になるの!?

「ぼくらだけじゃなく、他の花も育てたのなんて話聞いてない!」

「僕も」