花系男子はアナタっ子


「ま、待ってよ千莉!ぼくも飲むから……!!」

「うん」

グラスを手に二人が同時にコーヒーを一口──

「……どう?」

双子は同時に私に向くと、


『おいひいっ……!!』

目をキラキラとさせ、中々の好感触。
美味しいねって言いながら飲み進める双子くんたち。
好き嫌いはやっぱり存在するみたい。

ならば……

蒼葉くんに今度はいちごミルクを差し出す。盛大なため息をつかれたけど、飲んでくれた。

「どうかな?」

やっぱりダメ?
静かにグラスを置くも、コーヒーの時とは違ってグラスキープしたまま。


「まぁ……悪くない」

「おお……」

素直じゃないけど、どうやらお気に召したようだ。だって、若干顔が緩んでるから。

「じゃあ僕らもそのピンクの飲んでみるね」

「こっちはどうなん──」

蒼葉くんのを横取りしてシェアして飲んだ双子だけど、コーヒーの時とはうってかわって、眉間にシワを寄せた。

「……ぼく最初のがいい」

「僕も」