花系男子はアナタっ子

──少しの間、雑談をしていると店員さんがやって来た。


「お待たせ致しました。アイスコーヒー二つといちごミルク二つになります」

「ありがとうございます」

店員さんにお礼をし、四つのグラスにストローを入れる。

「……さあ、どうぞ」

大人の味と子供向けの味、どちらが気に入るだろうか。

「じ、じゃあ、ぼくから!……じゃなくて蒼葉から」

「は?」

「いいでしょ!」

夢莉くんにふられ、ためらいながらも蒼葉くんはコーヒーを飲んだ。

「どう?……あら?」

感想は?と思ったけど、無言でしかめっ面になった。
どうやら苦手っぽい。顔がそう言っているからね。

蒼葉くんの様子を見て、双子は微妙な顔をするも、千莉くんがグラスに手を伸ばした。