花系男子はアナタっ子






帰り──バテ気味の双子のため、近くにあった小さなカフェに寄った。

外の暑さから解放され、涼しさに被っていた帽子を取ると、席に案内される。
私が腰をおろしたところで、小さな争いが……


「だめ。ぼくが隣座るの」

「どうせ騒ぐだろ。なら反対だな」

「僕もすみれの隣狙いだけど?」


あー……こういう時はどうするべき?
やだ、だめ、と言い合うだけでは決まらないなら──

「じゃんけんにしない?私に勝てたらお隣どうぞ?」


「公平でいい。やる」

「うらみっこナシだからね」

「賛成。そうしようか」


じゃんケーン──