花系男子はアナタっ子


「行くぞ」


数歩先を歩いていた蒼葉くんに、早く来いと呼ばれ、

「ほら行こ!」

「僕たち、はぐれないようにしないとね」

双子に腕を組まれながら、四人並んで歩く。




──買い物の目的は『お三方の服』。

いつもなぜか制服姿だし、でもそのわりにいつも綺麗なんだけど……
バリエーションというのがなくては、これから困るだろうと思い、あの貯金箱の中身を役立てるのだ。

とは言え私はまだ中学生。
バイトとか出来ないから、お小遣いやお年玉、その他手伝いやらで貯めたお金たち。
それなりに額はあるけども、求めたいのは質より量。

どこもかしこも、セールと書いてある。
その中でもリーズナブルなお店へ向かう。