「お前がいつもと違う奴らについて行ったから、女子共を撒いて追っかけた」
「言ってなかったけど、ぼくらの目からはすみれだけ特別に映るんだよ」
「特別って?」
「僕たちを育てた主だからね。……分かりやすく伝えるなら、君が纏う空気に色がついてるってこと」
千莉くんが補足してくれるも、私は首を傾げる。
「うーん、まぁぼくらはすみれだけがどう動いてるのか、どこに行ったのかが見えなくても分かるってこと」
「そ、そっか……」
ちょっといまいちピンと来ないけど。
私の顔とかがピンクとか水色に見えるのかと思ったけど、違うみたいだし。
纏う空気って言うんだから、ふわぁっとしたものだと思っておこうかな。
花語と同じで私には分からないものだから。



