「あんたらがこいつに聞いた答えが欲しいなら、くれてやるよ」 蒼葉くんは夢莉くんと並ぶように立つ。 「俺らが一方的にこいつを知ってるだけだ。これ以上余計な詮索すんな」 「ご、ごめんなさっ……そんなつもりじゃなかったの……」 泣きそうな顔で、女子はそこにへたりこんだ。彼女を置いていこうとした女子たちも、完全に怯(ひる)んでいる。 そこに夢莉くんは目線を合わせるように膝を折ると、声のトーンをいつもの明るさに戻した。