「えっと……三人とも折れちゃったってもらってきた花……ってこと?だよね?」
うん、と双子は大きく頷き、緋衣くんは小さく頷いた。
「花瓶の花が三人だから、花瓶に何もないってことで……でも、何でこんなことに?」
花が人型になるって……ありえないし。
魔法とか?いやいや、ありえないでしょ。
一人で思考しながらも返答を待っていれば、双子は"うーん"と同じ方向を見つめながら唸る。
「それがよく分からないんだよね。ぼく」
「まあ強いて言うなら、君の愛情が僕たちをこうさせた……ってとこかな」
──愛情……
「そんな理由で、お前が納得するとは思ってないけどな。なっちまったもんはしょうがねぇだろ」
「そうだよね、まだいまいち体の扱い方に慣れないけどさ」
「僕たちをよろしくね、すみれ」



