確かにもらった花はないけど……これってちょっとしたジョークだったりするのかな。
花がないって私が机の周り探したから。
「その……なんだ……なんと言うか」
ありがとうって言うのはなんか変だし。
笑って流すのも違う気がする。
反応と返す言葉に困っていれば、静かに緋衣くんが私のそばに来た。
「この双子の言葉に嘘はねぇ。事実だ。信じるか信じないかは……お前しだいだけどな」
最後の方はぎりぎり聞き取れるくらいの声で、双子とは反対に緋衣くんの顔は冗談にのったような感じは全くない。
……ものすごい非現実的な話を前にどうするのが正解か分からないけど、冷静に話を聞こう。



